こんな症状の原因に、黄体機能不全などの可能性が有ります。 |
黄体機能不全は、排卵後の黄体の形成が不十分で、黄体ホルモンの分泌が不足していたり、あるいは黄体の消退が早いので、不妊や特に流産の原因となっています。 主に、黄体ホルモンや卵胞ホルモンの分泌が不十分なために、子宮内膜が薄く受精卵がなかなか着床できないことが直接の原因です。受精卵の安全な着床の為には、そのベッドとなる子宮内膜が厚くてふかふかなのが理想です。 |
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![]() などの特徴が見られます。 |
中国漢方の立場から見ると、黄体機能不全は「腎」の「陽」が足りない「腎陽虚」と考えます。 いわゆる子宮の冷えや貧血=血不足なので「腎」を温める温腎助陽作用を持つ「海馬(カイバ=タツノオトシゴ)」や鹿茸(ロクジョウ=鹿の柔らかい角)や紫河車(シカシャ=胎盤)などの動物性生薬を主としてさらに淫羊角 (インヨウカク=いかり草)、巴戟天(ハゲキテン)などの植物性生薬を補助的に処方します。 ![]() これらの生薬で「腎陽」を補うことで黄体形成ホルモンや卵胞刺激ホルモンの働きを高め黄体から十分な黄体ホルモン、卵胞ホルモンの分泌を促進して温かくてふっかふっかのベッドを用意します。 よく使われる中国漢方は、参馬補腎丸(ジンバホジンガン)、参茸補血丸(サンジョウホケツガン)です。 さらに高温期に不調の訴えが多い方や、血中プロラクチン値の高い方には、「気」や「血」の停滞が原因のことが多いので疏肝理気(ソカンリキ=気の流れをスムーズにする)作用の星火逍遥丸(セイカショウヨウガン)や炒麦芽(イリバクガ)を併用すると一層効果的です。 いずれにしても、柔らかくて厚くてフカフカの子宮内膜をめざして、身体を冷やすような食事やおめしものを避けてお過ごしください。 |